WTO(世界貿易機関)アップデート

2020-08-24

WTO(世界貿易機関)は自国優先の輸出規制や、
新型コロナウイルス感染拡大による経済停滞が響いて
世界の貿易量が減少するなど課題が山積していますが、

・任期途中の8月末で退任することを表明していたWTOアゼベド事務局長ですが、
米ペプシコ(ペプシコーラ)にヘッドハンティングとか。

・その後の事務局長の人選も紆余曲折がありそうです。
日本の輸出制限措置でパネルを提起している韓国からの立候補もあるようですが、
事務局長による全体の利益を代弁しない政治介入は許されないでしょう。
11月に発表となる次期事務局長に注目です。

▼WTOは「加盟国主導(member-driven)」で運営される組織  
自由貿易体制を作るための現在のWTOができるまでは、GATTという協定がありました。
GATT、General Agreement on Tariffs and Trade
関税および貿易に関する一般協定

このGATT協定は、関税についてのみを対象としていましたので、
拡大する国際貿易環境に対応するため、サービス貿易や規制緩和などまで含め、
WTO協定に受け継がれました。

WTOは、保護主義的な政策が世界の貿易振興の妨げとなるとの考えから、
関税引き下げなど「原則自由」の貿易体制の機能を果たしてきています。
すべての加盟国に対し同じ関税率を適用する(最恵国待遇 MFN)がWTOの基本原則です。

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