ILWU北米西岸港湾労使交渉, Update2
2022-06-06
▼あと1か月を切った労使交渉、大きな進展なく
コンテナターミナルでの荷役の自動化をさらに進め、キャパを改善しない限り、
西岸港の競争力が低下してしまうと危惧するPMA使用者側に対して、
ILWU労働組合側からは(人間を機械に置き換えること)=雇用の確保が損なわれるとして、
労使交渉が行われてきましたが、
大きな進展はなく、先週まで交渉が中断するなど、
労働協約が満了する7月1日までの解決には悲観的な見方が多い状況となっています。
JETROも、「西海岸港湾の労使交渉、妥結は7月以降の見込み」と報じています。
▼ 国際サプライチェーンへの影響も・・・
7月以降は、ホリデーシーズン、年末商戦などで荷動きが活発化することに加え、
中国上海市のロックダウン解除に伴う中国発米国向け貨物が一気に増加することも見込まれ、
特に、アジアからの輸入品の約60%が西海岸の港で取り扱われているため、
労使交渉の行方が注目されます。
この労使交渉は、かつてよくストライキが行われたこともあり、
最悪の事態を想定すると、国際サプライチェーンにとって引き続き注視が必要でしょう。