暑中お見舞い申し上げます
暑中お見舞い申し上げます。
今年の夏は、酷い暑さが続いていますね。
この暑さで、以前にUAEに行った時の50度の世界を思い出しました。
その時の出張報告に書いたエッセイをみなさまにおすそ分けします。
拙文ですが、少しでも暑さ対策になりますこと願っております。
みなさま、ご自愛されますように。
▼アラブ首長国連邦 UAEドバイにて
朝5時ちょっとというのに、もうギラギラとした太陽と気温50度の世界。
空港ターミナルを新築しているせいか、バスで仮ターミナルへ。
タラップを下りたとたん、暑さが一気に襲ってきた。
オマーン湾からアラビア湾に入ってすぐの海に面した街なので、
湿度は意外と少なく、暑さも気温ほど感じない。
でも、暑い。
ホテルに到着後、とにかくシャワーを浴びる。
200キロ先のアブダビに行く約束をしているので、あまりゆっくりできない。
英語の話せるサウジアラビア人が運転するレンタカーの目的地は、
アラブ首長国連邦の首都、アブダビ市内。
約200キロ程だが、両サイド何も遮るものがない砂漠の中を
どこまでも真っ直ぐ伸びているハイウエーをひた走る。
砂漠というとどこか限定された場所にあると考えがちだが、
いざ来てみると、市内であってもこの一帯はどこでも砂漠。
たまたま道路が舗装されているとか、
ビルが建っていたりして都会化しているに過ぎない。
ビルとビルの間の空き地や工事中のところは、市内でも砂ばかり。
ハイウエーに逃げ水が出ている。
外は50度の暑さなのに、
サウジ人運転手君は、ネクタイをした正装で澄ました顔をしている。
ハイウエーの周りに石造りの家が点在している。
高い垣根と立派な門、垣根越しに赤い花をつけた木々やヤシの木が見える。
この灼熱の砂漠の中で、そこだけの緑のオアシスが異様に写る。
自分で海水を浄化する装置をつけて散水するのだそうだ。
金持ちのケタはづれさを実感させられた。
2時間近くたち、ようやく目的地に近づいてアブダビ市内に入ると、
そこはガーデンシティーというだけあって、花と木で埋め尽くされた都市であった。
さすが石油で財をなした金持ちの住む町という印象。
今までの殺風景な砂漠に点在する住宅の風景とは異なり、
緑の公園、木々をたくさん植え込んだ住宅街となり、まるで違う国にきてしまったみたい。
ミーティングを終えて同じ道路を戻ったが、帰りは風が強くなり、一面霧のよう。
砂が太陽を遮り、全体がオレンジ色のような幻想的な風景。
キノコのような形をしたモスクにも様々な形状がある.
東京ドームのような平べったい丸い屋根だったり、
円柱状の塔が何本も立っているモスクもある。
これらのシルエットが砂塵の中に見え隠れしている。