日系大手コンテナ会社が共同事業へ

2017-08-08

世界トップのマースク(デンマーク)と2位MSC(スイス)が
アライアンスを組み世界シェアの27%を占めていますが、
日本の海運大手は、共同事業に踏み出します。

日本を代表する日本郵船、商船三井、川崎汽船が2018年4月から、
オーシャン・ネットワーク・エクスプレス・ホールディングスとして、
共同事業を開始することになりました。

コンテナ船事業は、運賃の軟化で厳しい経営環境となり、
3社合計で770億円の赤字ともいわれています。
つまりコンテナ事業を存続するための共同事業と思われます。

▼みんなで渡れば・・・
これまでライバル会社同士だった3社が統合するのは、
共同で市況の荒波を乗り越えるためでしょう。

日本の海運だけが不況であったのではなく、
世界的な再編も進んでいます。

・業界3位の仏CMA CGMがNeptune Orient Linesを買収
・韓国Hanjin海運が倒産

そのためにも、「規模による競争力回復」で
海運市況を回復することが日本の海運業界の課題でしょうか。

▼航空運賃にも影響?
海運各社は、いままで下落した運賃市況を元に戻そうとして、
運賃修復( GRI = General Rate Increase)を実施しています。

値上げでなく、「運賃修復」という言葉が使われています。
航路ごとに異なりますが、二倍になったとのコメントもあります。

となると、海上運賃と航空運賃の格差が縮小していることになります。
当然、航空輸送への乗り換えを検討している荷主様もいます。

貨物量が増えれば運賃アップになるのが物流業界の論理ですので、
今後の航空運賃への影響もないとはいえないと思われます。

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