輸入事後調査について
2016-11-14
税関が発表した輸入事後調査の記事をシェアしたいと思います。
・2015 年 7 月~2016 年 6 月の 1 年間で、事後調査対象は 4,302件
・申告漏れ等での追徴課税額は約 145 億円
・電気機器、光学機器、肉類、機械類、医療用品の 5品目で、
納付不足税額の総額の約 6 割を占めているとか。
▼主な申告漏れの事例:「低価インボイスによる輸入申告」について
サンプルや返品などNo Commercial Value輸入取引で、
輸出者から$1など最低額が記載されたインボイスを受けとることがよくあります。
・ これをそのまま輸入申告すると、平たく言えば「脱税」で輸入者があとで追徴される
このようなことがないよう正しい金額で輸入申告するようにしましょう。
これ以外にも、輸入実務でよくおこることが調査事例にあります。
・ インボイスに記載された決済金額以外の貨物代金の申告漏れ
・ 海外生産のために無償提供した材料費用などの申告漏れ
▼輸入書類は必ず保管しておきましょう
・契約書・仕入書
・輸入Invoice・輸入許可書などの貿易関係書類
・会計帳簿書類
などが事後調査の対象となりますので、
いつでも調査に対応できるように書類保管を必ず行う必要があります。
外為法では、輸出入書類の保管義務が法制化されています。
税関による事後調査は、輸入だけではありません。
輸出に対しても、事後調査はあります。
輸出貿易管理令の運用などについての指導が行われています。