貿易のデジタル化について思うこと
2020-10-20
菅政権の目玉政策のように言われている「デジタル化」
遅ればせながらやっと日本も動き出したことは大いに歓迎ですが、
かなりマニュアル処理が残っている貿易手続きについて気になる記事を読みました。
世界銀行が発表している「ビジネス環境の現状」20年版報告書によると、
貿易手続き分野における日本の順位は、190か国のうち57位とのこと。
日本が遅れている理由:書類審査のコスト、時間ともにOECD高所得国平均の5倍ほどとか。
(参考までに、中国は65位から56位になり、日本を追い越している)
▼デジタル化の前にやるべきことが・・・
輸出も、輸入も、HSコードの特定をすることが貿易手続きのスタートラインでしょう。
税関申告で必要な情報ですが、通関委託先に一任しているケースが多いように思えますが、
輸出入者がこの情報をいかにデータ化するかを検討されることが必要ではないでしょうか。
政府が進めるマクロでの貿易手続きのデジタル化と輸出入者自身が保有するHSコード情報を
うまく組み合わせることが大事だと感じています。
■ HS コードとは?
Harmonized Commodity Description and Coding System”の略で、
“商品の名称及び分類についての統一システム”「輸出入統計品目番号」。
実務現場では「関税番号」または「税番」などと呼ばれています。
もっと簡単に、単に「エイチ・エス」という場合もあります。
輸入関税額を特定するときだけでなく、
輸出書類に記載するように求められることが多くなっています。