スエズでの座礁、共同海損か?
2021-03-29
先週発生したスエズでの座礁、長引きそうな報道が続いています。
船底ダメージは受けていないようで浸水や油の流出はないようですが、
満潮を待って浅瀬からの引き出しをしようとしていますが難航しているようです。
大型コンテナ船の場合、喫水は約10メートルあまりになります。
そのために貨物が満載状態では引き出しができない場合もあります。
運河という特殊な場所だけに困難かもしれませんが、
一般的には、一部の貨物を海中に投棄し船全体を軽くすることがよく行われます。
貨物保険の専門用語で、「共同海損(General Average)を宣言する」といいます。
物流業界ではカタカナ日本語ですが、「ジー・エイ」 と省略することが多いです。
▼共同海損とは?
一部の貨物を犠牲にすることで最悪の事態を回避するなど船長判断で、
全荷主にとって最善と考えられる救助策が決められます。
全荷主が定められた割合で救助費用を負担するため、共同海損という言葉が使われます。
「自助・共助・公助の精神」です。
一刻もはやく自力で離礁できることを願っています。