クリスマス商戦に異変、”物流危機”が原因か
コロナ禍で 世界的なコンテナ不足での品薄とコストアップについて特集した
報道番組(テレ朝ニュースステーション)をご覧になりましたでしょうか?
▼アメリカのクリスマス商戦に異変が起きているという内容の報道でした
ガラガラで商品がないUSAでの店舗の棚の映像が写され、おもちゃ屋さんのコメントも
「商品の70%は確保できたが、残りは届かなかった。今シーズンは、十分にそろわない」
この原因として、
・コンテナ船が港に入れずに沖待ちせざるを得ない、滞船時間が2種間ほどになっている
(ロサンゼルスの港周辺を空から写した映像も紹介されていました)
・混雑解消のため、港は24時間体制で運営されているとのレポート
・コンテナヤード労組責任者のインタビュー
(1万5000人のパート作業員が貨物の移動のために必死に働いている)
・コンテナフィーダー運転手のインタビュー
トラック運転手が足りていない、現在、8万人が足りていないとのレポート
▼コンテナ物流が、海と陸の連携作業で成り立っていることがよくわかる番組でした
コロナ禍で世界的なコンテナ不足での品薄だけでなく、
他にも原油高、原材料費の高騰も加わり、コストアップにもなっているとの説明もありました。
・小麦やバターなどの原材料の高騰でクリスマスケーキも値上がりする可能性あるかも
・サラダ油やコーヒーは、すでに値上がりしているメーカーもある
など家計への負担も大きくなりつつある
▼某大学教授のコメントも紹介されていましたが、 (これにはちょっと違和感も)
・アメリカー中国間は利益が出る “ドル箱航路”で、優先順位が高くなっている
さらに
・日本は大きなコンテナ船が停泊する港が少なく、優先順位が低い
このコメントにはちょっと違和感を感じました。
いつの時代でも、需給バランスで国際運賃は変動しています。
貨物の輸送需要が増えれば、運賃がアップ になるのが物流業界の論理です。
不必要に危機感を煽るつもりはありませんが、
アフターコロナでもサプライチェーンとして考えておくべき課題でしょう。
▼解決のめどは?
・この報道番組では、早ければ2月ころという説でした
中国が春節(1月31日~2月6日)で米国向けの輸出が少なくなるため、
コンテナの混乱は落ち着くのではないか。
しかし、春節が終わると、中国の航路が再び活発化、根本的な解決は難しいかも
参考までに、物流のプロのコメントを見ていると、
この異常な状況が あと2年 は続くだろうとの見通しも(日系大手国際輸送業者)