日英EPA、来年1月発効へ
▼わずか3か月の交渉で駆け込み決着へ
BREXITを目前に控えた短期決着に、「拙速否めず」との報道も一部にありますが、
EUとの現行EPAをおおむね引き継ぐ形になり、自由貿易に期待したいと評価されています。
この日英EPAを足ががりに、英国がTPP参加への布石では?との観測も流れるなど
今後の展開にも注目です。
そういえば、現在のTPP参加国は、かつて英国と縁の深い国が多いですね。
▼日本と英国の関税適用について
2020年12月31日までのREXITの移行期間中は、
日本に輸入される英国産品については、日EU EPAに基づく税率の適用対象となります。
同様に、英国に輸入される日本産品についても、日EU EPAの税率が適用されています。
2020年1月1日以降、日英EPAが適用される予定です。
▼「薩摩スチューデント、西へ」(林 望著 光文社)
イギリスをこよなく愛してやまない林望(ハヤシ ノゾム)というエッセイストがいます。
リンボー先生と自称しており、「イギリスはおいしい」のエッセイは有名です。
今回の日英EPAで、英国と関係のある先人たちの努力に思いを馳せてみたく、
この本「薩摩スチューデント、西へ」をご紹介いたします。
「幕末の動乱期に若き志士たちがイギリスを目指した」とオビに紹介されていますが、
1865年の薩英戦争後の薩摩藩から薩摩隼人たち15名が、英国へ海を渡る物語です。
この先生(本来は国文学者)、実に観察が細かい。
ある種のことが気になると、そこはさすが学者、生来の本能で徹底的に調べまくる。
ふつうはあまり気が付かない(どうでもいいことなど)を覗き見て、世の中を観察している。
人物描写にも独特のエスプリのあるエッセイを書いている。
まるで16番目の薩摩スチューデントになったような気分になってくる物語を個人的にはとても気に入っています。